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2012.01.15 東北にて
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 新たな年を迎えて早々、東北での生活も一区切り。
来た時と同じように、車に家財道具を詰め込み、夕焼け
の東北道を一路東京へと、夜逃げでもしているかのように
ひた走り・・・

 しかし仙台は寒かった。
 雪こそ積りはしないが、やはり寒さは苦手だというの
を肌身を通して感じさせられた。

 それでも暇さえあれば温泉に出かけたりしたが、九州
のように気軽に入れる場所が少ないのは残念。
 日帰り湯はホテルが多く、入湯料も高め。別府にみたいに
タオル片手に、ふらりと立ち寄れれば嬉しいものだが・・・

 面白いのは泉質が強酸性で、シャンプーが全く効かない
のである。山形の蔵王や宮城の鳴子がそうで、浸かっている
と肌がピリピリとしてくる。
 熊本のに山鹿や佐賀の嬉野のような九州の温泉は、単純アルカリで、
いつまでも泡がおちないヌルヌル感とは全くの逆である。

 そしてやはり忘れてはならないのは、震災の爪跡がまだまだ生々
しい三陸沿岸部の光景であった。そうした状況の中へ足を運ぶのは、
何か物見遊山に出かけるようで少し気もひけた。その半面見ておかねばと
いう気持ちもある。

 実際の被災地は言葉を超越した寂寞さが、どこまでも広がっていた。
基礎だけ残した街並み。灯りの消えた半壊した家々。粉雪混じりの
冷たい潮風が献花に吹きつける。

 今回、発掘調査を手伝って頂いた作業員さんの中にも、自宅を失った
方がいた。還暦をすでに過ぎたお婆さんである。遺跡からは869年の貞観
の大津波の後、陸奥国分寺の復興のため鐘を造ったと考えられる遺構が
発見され、地元紙に話題を提供した。
 
 あのお婆さんは辛い年であったけど、発掘に来られて気分が紛れ、多く
の人と知り合えたことを喜んでおられ、その言葉を聞けて私は幾分救われ
る思いであった。




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