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 ようやく晴れ間がのぞいたかと思えば、いきなり大粒の雨が叩きつける。まるで猫の眼のような目まぐるしさの連日である。梅雨だからしかたないのだろうが、これでは全く仕事にならない。「考古学者を殺すには刃物はいらぬ、三日雨がふればいい」とその昔誰かがいってたが、死ぬまではないにしろ気を揉むことが多い。気分転換に休日は釣りでもと計画すれば、釣りざおを手にドアを出た途端にパラパラと雨が落ち始める。
 まったく・・・、ならば温泉にでも行こうと近くの嬉野温泉まで足を延ばすことにした。ここは日本三大美肌の湯として有名で、ぬめりとした湯肌がとても心地よい。後の二つは島根の斐乃上温泉と、栃木の喜連川温泉であるらしいが、三大とか奇数でくくる表現が多いように思われる。そこで湯船につかり他に何があるか考えてみた。
 景勝地では“富士五湖”、“阿蘇五岳”。セリ・ナズナ・ゴギョウ・ハコベラ・ホトケノザ・スズナ・スズシロとくれば“春の七草”である。五目御飯なら、具がいっぱい入っているという意味がある。似たような表現では千葉の九十九里浜、長崎の九十九島もそうだ。 
 人生の節目としても冠婚葬祭では“初七日”、“四十九日”。その後も“一周忌”、“三回忌”、“七回忌”、“十三回忌”、“十七回忌”、“二十三回忌”と、どこまでも割り切れない数字が続く。通過儀礼でも産まれてから名前がつくまでの“お七夜”、幼児期の“七五三”などなどあげれば枚挙がない。もちろん二十歳の“成人式”や六十歳を向かえてからの“還暦”もあるが、やはり奇数の方が圧倒的に多いような気がする。
 しかしどうしてこうも奇数が好まれるのだろうか。そこには日本人が数に抱く、独特の観念が垣間見られる。その納得できそうな答えが見つかりそうにないままに、体は美顔を通り越しふやけていくのである。

嬉野温泉「元湯温泉」 佐賀県嬉野市
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 田舎から真っ赤に熟したトマトが送られてきた。実家の裏にある小さな畑で採れた、不揃いで不格好な形のものが、段ボール箱いっぱい綺麗に並んでいた。父が公務員を退職してから本格的に始めた、なんちゃって農業の産物だが、、無農薬で手間暇のかかったものだ。確かに見かけは悪いが、瑞々しく野菜本来の香りの豊かな味わいは、スーパーで手にするものとは全く異なる。
 ということで、さっそく冷蔵庫で冷やすと、それにパラパラと塩を振りかけたものにがぶりつく。ほのかに酸っぱく、独特の甘みが口の中いっぱいに広がる。それを焼酎の肴にすれば、これからの鹿児島の台風シーズンが思いやられる。


2012年7月1日のダレヤメ

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