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2013.06.21
目玉は何処ぞ

長崎は台風など何するものぞと田植の真っ最中
さすが日本の農家は逞しいのである
嵐きぬ
目玉は何処ぞ
空模様
台風4号は九州上陸を目前にして、あっけなく温帯低気圧へと変わってしまった。
どうやら人騒がせなだけで、大きな災害に至る事なく安堵した。
しかし最近にない根性無しに、こちらとしては準備万端だっただけにやや拍子抜けである。
そう言えば私がまだ小学校にあがる前に、かなり大きな台風(枕崎台風)に直撃されたこと
があった。
それこそトム&ジェリーのアニメにでも出てきそうなぐらい、父親は窓という窓をこれでも
かとガンガンに釘で板を打ち付け、その後は私を背負い近くの中学校へと避難するのであった。
そこは父親の職場で、職員室にはよく家に遊びに来ていた顔見知りの先生が大勢残っ
ており(今でいう帰宅困難者なのである)、一緒に遊んでもらったのを思い出す。
そしてこうした非日常的な出来事は、怖いと言うよりもこれからいったい何が起ころうとし
ているのか、訳の分からぬ興奮となりワクワクさせてくれた。
こうした行事はそれからも毎年のように繰り返さる事になる。
何故ならば当時は台風銀座などと呼ばれていた鹿児島に産まれ育ち、家も町営住宅の
安普請だったので、これはお盆や正月と同じぐらいの恒例となってしまったのである。
それでも台風が近づくと不思議と興奮してしまうのは何故だろう・・・。
それは大人になった今でも、少なからず習性として残っているようだ。
しかしながら被災者ともなればそれどころではないはずで、こうした不謹慎さはやはり改め
るべきだと反省したりもする。
とにかく最近の自然災害には心を痛めるものが多いが、そうした事にならず本当に良かった。
うん、良かったのだ。
だからこそ「目玉は何処ぞ」ととぼけられるぐらいが、台風は丁度いいのかも知れない。
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