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2014.04.18
破れ傘

破れ傘 雨に打たれて 笑み漏るる
一年弱の 肥前長崎から戻れば、さっそく今度は相模の山の麓にある調査現場へいそいそと・・・。
その道すがら里山を毎朝歩いてゆけば、足元には小さな野の花々が優しく迎えてくれる。
それらの艶やかな色彩や形が面白いので、つい図鑑を持ち出しては暇な時間に頁をめくってみたりする楽しみができた。
するとその可愛らしい花からはとても想像も出来ない、可哀想な名前がつけられたものに目がとまる。
その際たるものが「いぬふぐり」なのであるが、ちなみに漢字で書けば「犬陰嚢」となる。
こうなるとかなり同情したくなるものだ。
また「やぶれがさ」なるも面白いもので、芽吹いた頃の格好がまさにボロボロの使い古された傘そのものに、なるほどとひとり笑いを堪えずにはいられないのである。

いぬふぐりは春の季語で句にはよく詠まれます
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